マズローの欲求階層説
どーも!青空コーヒーです!
自分のことを理解するためにこのブログを始めて、習慣とか無意識とか、そういう類の話が多くなってきました。
そういう議論をする上で大切なのが、欲求の話。
みなさんは、普段どんな欲求を持っていますか?
もしくは、どんな欲求を持っていると自覚していますか?
ここでは、欲求に関する1番有名と言ってもいいマズローの欲求階層説についてまとめようと思います。
テーマは今回はシンプルに、
「マズローの欲求階層説」
です!
目次
- マズローの欲求階層説とは?
- 第1階層:生理的欲求
- 第2階層 : 安全欲求
- 第3階層 : 社会的欲求
- 第4階層 : 尊厳欲求・承認欲求
- 第5階層 : 自己実現欲求
- もう1つ上の第6階層 : 自己超越
- マズローの欲求階層説の注意点
- まとめ
マズローの欲求階層説とは?
まずはマズローさんについて。
1908年生まれのアメリカ人で、人間心理学者の生みの親とも言われている方です。
彼は、欲望や欲求は決して悪ではない、と考えていました。
通常は、欲望って言葉を聞くと、なんだか嫌なイメージを持たれる方が多いのかなと思います。
しかし、人間は基本的な欲求を一定して持っているから、ごく自然なことであり、
むしろ欲求を抑えるより、欲求を引き出して、その欲求を満たすことの方が、より健康的で豊かになる、と考えていました。
...とその前に、
なんか欲望と欲求って似ていますよね。少し話が混乱するかもなので、先に意味を確認します。
よく‐ぼう〔‐バウ〕【欲望】不足を感じてこれを満たそうと強く望むこと。また、その心。「欲望にかられる」
よっ‐きゅう〔ヨクキウ〕【欲求】[名](スル)1 強くほしがって求めること。「欲求を満たす」
うーん、大差ない(笑)
まぁ英語とかで考えたら違ったりするのかもしれませんね。
僕の認識では、欲求が短期的で必要なもの、欲望が長期的で際限ないもの、という感じです。
この欲求階層説の特徴を簡単にまとめます。
人間の欲求は5段階で構成され、よくピラミッド型で表現されます。
大切なのは、5種類なのではなく、あくまでも5段階であるということ。
つまり、より低い階層の欲求が満たされると、その上の欲求を欲するようになる、という考えです。
それでは、1つずつまとめていきます。
第1階層:生理的欲求
ピラミッドの1番下にある、人間の根源にある欲求とは、生理的欲求です。
これは、生きる上で欠かすことのできない、基本的かつ本能的な欲求のことです。
たとえば、
- 食べたい
- 飲みたい
- 寝たい
- SEXしたい
このような食欲、睡眠欲、排泄欲、性欲などがこの階層です。
ただ、ここでいう食欲は、あるものを食べたいとかではなく、なんでもいいから食べたいという空腹を満たしたい欲求です。
空腹や喉の渇きと捉えるべきですね。
それが理解できるのであれば、この階層は人間以外の全ての動物に当てはまるのだ、ということもお分かりいただけるかなと思います。
人間以外の動物が欲するものですから、これは低次元と言えそうですね。
第2階層 : 安全欲求
続いて第2階層は、安全欲求です。
基本的で本能的に生きることが満たされたら、より安全に生きたい!という欲求が生まれるようですね。
- 危険な状況を回避したい!
- 安全で安心な暮らしをしたい!
というものです。
つまりは、第1階層を考えなくて済むようにしたい!
生理的欲求を発生させないようにしたい!
という欲求とも言い換えられそうですね。
この第2階層までが物質的欲求と言われており、物が満たされていないような状態を表します。
空腹とか渇きも安全も、なんとなく目には見えそうなものですからね、物と言われてもなんとなくわかる気はします。
そして、以下の第3階層からは、心が欲する精神的欲求に当てはまります。
第3階層 : 社会的欲求
第3階層は、社会的欲求もしくは帰属欲求と言われます。いろいろ言い方はあるのであまり限定はしないでおきます。
- 集団に属していたい!
- 仲間が欲しい!
- 愛されたい!
他人が絡まってきはじめたのがわかるかなと思います。
先ほどの物質的欲求は、自分ひとりのなかでの欲求なのですが、
ここからの精神的欲求には、必ず他者が関わってきます。
なぜか。
安全欲求が満たされると、いろいろしたいことができるようになります。
これを自己表現ということにしましょう。
でも、自分ひとりだけだと、自分が何者なのかはわかりませんよね。
他人がいるから、あぁ自分は勉強できるんだなとか、スポーツ得意なんだなとかわかるんですよね。
そうやって他人と比べて自分のアイデンティティを確立させるために、まずは他人とつながろうとするのです。
それがこの第3階層なのです。
つまり、
家族や友人、同僚、恋人から受け入れてもらいたい!
という、愛情と所属の欲求なのです。
逆に言えば、この第3階層の欲求が満たされないと、所属している感じがしないので孤独感や社会的な不安を感じやすくなります。
結果として鬱につながることもあります。
ここ第3階層までが、外的に満たされたい!という思いから生じる低次の欲求とされています。
そしてこれ以降が、高次の欲求とされています。
そろそろ人間のレベルなんですかね(笑)
第4階層 : 尊厳欲求・承認欲求
社会的欲求の次、第4階層は尊厳欲求もしくは承認欲求です。
だいたいどんな欲求かはわかるかなと思います。
- 他人から認められたい!
- 尊敬されたい!
- 出世したい!
などです。
なぜ社会的欲求よりかは高次なのか。
第3階層まてで、人との繋がりを持てるようになったら、アイデンティティが確立されてきます。
ただ、さらに上を目指したくなるのですね。
そのコミュニティの中でも、さらに自分の存在を個人として周りから認めてもらいたい!もっと言えば、優秀だと認めてもらいたい!という欲求が発生します。
なので、この第4階層の欲求が満たされると、あぁ自分は役立っているんだ、そんな存在なんだな、という感情が湧いてきます。
逆に、この欲求が妨害されたりすると、劣等感や無力感を感じるようになります。
そしてこの第4階層は、よく低いレベルと高いレベルで分けられます。
他人からの尊敬、名声や評判などは、他者が関与するため、低いレベルの尊重欲求だとされています。
一方で自己尊重を意識したり、技術やスキルの習得などの自立性は異なります。
これは、他人の評価でどうこうは関係ありません。
自分自身の評価を重視しているからです。
このような自信をつけたい欲求を、高いレベルの尊重欲求と分類しています。
いままでの生理的欲求、安全欲求、社会的欲求、尊厳欲求の4つは、欠乏欲求だとされています。
欠乏というくらいですから、足りていないのです。
どこで足りていないかと言われれば、自分のなかで足りていないのです。
なので、外部から得ようとします。
しかし特徴なのは、一度でも十分に満たされた経験があれば、多少足りなくなったとしてもなんとか耐えることができる、ということです。
- 一度でも彼氏彼女から愛された経験があれば、しばらくは愛はいらない。
- 一度プロジェクトで成功した経験があるから、しばらくは名声はいらない。
といったところでしょうか。
これも逆に言いますが、一度でも満たされたことがある欠乏欲求に関しては、以後はそれをモチベーション向上の理由にするのは困難のようです。
さらに上を求めるのは、特にいままでと変わりなさそうですね。
第5階層 : 自己実現欲求
さて、最上階は自己実現欲求です。
- 自分の能力を最大限に使いたい!
- 創造的な活動がしたい!
- 自分の哲学を作りたい!
のような、理想の自分を目指す欲求です。
存在欲求、成長欲求ともよく言われます。
先ほどまでの欠乏欲求を満たしていれば、自分は満ちたことになります。
そうしたらなにを求めるのか。
さらに自分を高める、もしくは他人に目を向けるようになります。
まだ眠っているかもしれない、自分の潜在的な才能による可能性を追求したり。
でもこれって、際限がないのがわかりますよね。
いつまでも尽きることはありません。
つまりは、満たされればそれだけ関心が増して、ずっと追い続けることができる欲求なのです。
ですから、やはり欠乏欲求とは違って、プラスアルファの要素ですよね。
欲求の質的にも、こちらの方が優れていそうです。次元が高そうですね。
とにかく、自己実現の欲求によって動かされているようなイメージです。
なので、行動の結果を求めるのではないのです。
行動すること、それ自体を目的として欲しているのがこの段階です。
なんだか難しそうに聞こえますよね、だんだん理解できなくなってきそうです。
もう1つ上の第6階層 : 自己超越
なんで?!
第5階層までじゃないの?!
と思った方、僕も同意です(笑)
いやいや、自分超えちゃってるし(笑)
神かよ(笑)
まじめに戻ります。
自己超越とは、自我を忘れるような状態のことです。
よくフロー状態と言われますが、その領域の話です。
非常に興味深いことになると、我を忘れてそれに浸ったりしたことありませんか?
そんな至高体験をしたことはありませんか?
僕の場合だと、サッカーでボールを蹴っている時なんかは、フロー状態に近いのかなと思います。
まぁそれとは違うんですけど、そういうフロー状態が常に続いているような人が、この自己超越の第6階層に当てはまります。
特徴としては、
- 自我を忘れて目的だけに没頭している
- エゴがない
- 見返りを求めない
- 目的の遂行と達成だけを求める
- 他人の不幸を悲しむことができる
- 謙虚である
- 多角的な視点を持ち合わせている
などらしいです。
そして、どこからこの数字がきているのかは定かではないんですけど、全人口の2%がこの第6階層に当てはまるようです。
マズローの欲求階層説の注意点
そんなもっともらしくいろいろ言っているマズローの欲求階層説ですが、いろんな批判もあるのが実態です。
一応注意点らしきものをまとめておきます。
物を求める動機は、物質的欲求ではない
先ほども言ったのですが、もう一度。
たとえば、原宿のパンケーキを食べに行きたくてたまらないとしましょう。
この状態は、第1階層だと思いますか?
絶対に、と言えるくらいには、違います。
なぜなら、空腹でどうしようもないから仕方なくパンケーキという状態ではないからです。
おそらく、そういう経験をしたという証拠がほしいため、もしくは友達づきあいのため、という意味で、第3、4階層の欲求だと思われます。
物を求める動機、それが生理的欲求や安全欲求だけではない、ということが注意点です。
服の場合も同じです。
おしゃれな服を着たい、というのは、モテたいとか、他人からの目線を釘付けにして優越感に浸りたいとか、そういう思いが隠れています。
100%満たされなくてもいい
低次の欲求が満たされてから高次の欲求に移行する、と先ほど言いましたが、補足します。
必ずしも100%満たされないと高次の欲求へと移行しない、というわけではないんです。
というのも、満たされたとかいう感覚は、人それぞれですよね。
なにか定量的に、ここまで満足したなら次の欲求ね!という判断ができるわけないですもんね。
もしかしたら、あなたの欲求は80%満たされれば十分かもしれません。はたまた40%でもいいかもしれません。
このあたりは自己判断ということになります。
順番も人それぞれ
各個人によって違うのは、階層の順番も当てはまります。
第1、2階層はあまり変化がないかもしれませんが、それより上の階層に関しては、個人的なばらつきがあることが多いです。
自分のことよりも、すべてのお金を捧げてでも、地下アイドルに会いに行きたい!!
という方とかは、そういう意味で欲求の順序は違うのかもしれませんね。
承認欲求には3種類
第4階層で言った承認欲求には、3種類あるようです。
成長承認、成果承認、存在承認の3つです。
それぞれ説明しますね。
成長承認は、過程を重視します。態度や姿勢を評価して認めるのが、成長承認です。
成果承認は、結果を重視します。最終的な結果をある程度求められます。なので、過程は見られません。つまり、たとえ努力したとしても認められない場合もあり、この場合は鬱に陥る可能性があります。
存在承認は、過程や結果は気にせず、その人の存在そのものを認めます。その人が何に興味を持っているのかなど関心を持ち、名前を呼んだり、一緒に遊ぼうと誘ったりすることがこれに当てはまります。
この3つはどれも他人が関与しているように見えますが、自分で評価をすることもできるような欲求なので、あくまでも第4階層に当てはまります。
お金の欲求はない
お金に関する話を特にしていませんでしたが、お金に関する欲求はないそうです。
なぜなら、お金は手段でしかないからです。
お金で何をしたい、欲しいと思っているのか、それが欲求に当てはまります。
多くは第4階層に当てはまりそう、というのは直感的にわかるかなと思うので、詳細は省略しますね。
まとめ
いかがでしたか?
マズローの研究は数十人しか対象にしていない、ということもあり、信頼度に少し欠けるのが欠点です。
しかし、感覚的にはとても捉えられ易い考え方ではあると思うので、知っておいて損はないと思いますし、ベースにしてもいいとは思います。
ただ、僕が一つだけ指摘するのであれば、先進国は欠乏欲求が満たされやすくなった時代にあるということです。
最低限の生理的欲求、安全欲求は満たせているのが先進国です。
そして、ネットが大きく欲求をみたしやすくさせています。
すぐに自己発信ができ、他人と繋がりやすくなりました。
SNSで簡単につながることができ、いいねなどで承認欲求を満たすこともできます。
だから、自己啓発本が売れるんだと思います。成長欲求を満たしたくなっている世の中なので。
そして、そういう第5、6階層を目指す人が多くなっていて、そういう状況がまたそういう人を生み出して、自分みたいな真面目くんが多くなるのかなと思います笑
それでは!