現状維持バイアス 〜脳の生命維持機能が邪魔をする〜
どーも!青空コーヒーです!
このブログでひたすら言ってきました。
人は無意識のうちに現状維持をしたがる、と。
そして現在、心理学に少し興味を持って調べているのですが、現状維持バイアスという言葉にヒットしました。
ブログを始める前に調べたことはあったので、思い出したような感覚です。
今回はこの現状維持バイアスについてまとめようと思います。
テーマは、
「現状維持バイアス 〜脳の生命維持機能が邪魔をする〜」
です!
目次
現状維持バイアスとは
変なカタカナが付いているので、まずはそれから。
バイアス=先入観、偏見
と認識してください。
ですから、現状維持バイアスとは、現状維持という先入観や偏見があるということ。
もっと踏み込むなら、人は大きな変化や未知なものを避けて、現状維持したがる傾向にあるということです。
行動経済学や、行動心理学の方面の言葉ですね。
あぁ僕もいまこの分野に興味が湧いているので、このあたりを大学で専攻すればよかったかも?と思ったりします(笑)
現状維持バイアスが発生する理由
それでは、なぜ現状維持バイアスが発生してしまうのでしょうか。
脳の扁桃体の機能であることは明確なのですが、その外的要因も含めてもう一度捉え直します。
損失回避性
1つは、損失回避性と呼ばれる性質からです。
人は、快楽よりも痛みを嫌がります。以前紹介した、NLPの快、痛みの原則と同じことです。
利益から得られる満足度より、同額の損失から得る苦痛のほうが大きいと感じて、損失を避けるような行動を選択する。それが損失回避性です。
簡単に言うなら、期待よりも不安が上回ってしまうのです。
保有効果
みなさんは、長く所有しているものはありますか?
僕はリュックは長いこと使っています。
あまり変えたくないです。
他のよりいいやつが見つかっても、変えたくないです。
長く所有していると、それだけ愛着も湧いて、価値を見出します。
周りからの目線
自分としては変化を起こしたい、でも起こせない。
それには、外的要因である周りからの目線が大きく働いています。
他人からの目線が気になっているときは、一貫性の原理が働いています。
一貫性の原理とは、一貫した考えや行動を取りたがるという人間の性質です。
これも働いて、現状維持バイアスを強めます。
生存戦略
狩をしている時代、周りの目線は気にしません。気にするのは、生命を絶やさないこと、次の世代につなぐこと、という生物の生きる目的です。
そのために、生きなければなりません。
なにがなんでも、自分が生きることが大前提です。
ですから、たとえ目の前に食料があっても、ライオンがいたら逃げます。
そうした危険を回避する機能が扁桃体にあり、この機能は現在も消えていません。
ですが、逆にこの機能がないと人は大変です。
やたらめったら挑戦ばかりをして、失敗はたまた死んでしまうかもしれませんから。
そういう意味で、安全装置としてこの扁桃体は必要なんです。
しかし、生命維持を侵すようなものでなければ、扁桃体の機能は邪魔になります。
現状維持バイアスの外し方
では、どうしたらこの現状維持バイアスを外すことができるのでしょうか。
現状維持バイアスを自覚する
まずは現状バイアスがあることを自覚しましょう。
なにかを選択するとき、もしくは何か習慣付けをしようとしているときに自覚しやすいです。
なにか変化を起こすときに、変化に対して不安を抱いて、現状維持しようとしていませんか?
定量的に分析する
ですが、自覚しにくいのが現状維持バイアスです。
そのため、自分を外から把握するのが非常に効果的です。
その1つが、定量分析です。
時間を計ったり、回数を数えたりしてもいいです。
選択するときなどにデータを取ると、自分の行動を客観視できます。
僕の場合だと、家に帰って夕飯を食べてから寝てしまい、風呂に入るために起きてもう一度寝るという、睡眠効率の悪い生活を一時期していました。
そこで、夕飯の時間帯、夕飯後にやることがあるのか、などなどを1週間メモしてみました。
そうすると、自分がどんなときに夕飯後の夕寝をしてしまうのか、なんとなく把握することができました。
自分の外から自分の愚かさを突きつけられるような感じですね(笑)
データを取るのも結構大変ですが、取ってみると自分だけで自分を客観視できます。
そうすることで、主観的な現状維持バイアスを外す手がかりを得ることができます。
第三者にアドバイスを仰ぐ
自分の力だけでは難しいと感じたら、第三者に相談しましょう。
専門家でもいいですし、心許した友人や家族でもいいと思います。
第三者の意見を効果的に使うことで、さらに主観を外すことができます。
最悪のケースを想定する
現状維持バイアスを自覚したら、次は悪い方向で想像してみてください。
最悪のケースを想定できたら、なにか行動に移せる可能性が高くなります。
一貫性の原理や損失回避性も、不安が大きいのが原因です。
ですから、最悪のケースを想像できたら、それよりも事態が悪くならないと楽観視できたり、不安が明確になるので、意思決定をしやすくなります。
なにかモノを売られるときも、「ここがいいんです!」としか言わない商品販売員よりも、「ここはダメなんですけどね〜でもオススメです!」と言われるほうが、なんとなく安心できますよね?
もし自分が現状維持バイアスにかかっていると自覚できたのであれば、
- このまま現状維持をする未来
- 変化を起こした未来
どっちも想像してみてください。そして、より悪くなるように想像してみてください。
さて、どっちがいいですか?
不安が小さい方の選択肢をきっととるはずです。
そして、現状維持のままよりも変化を起こしたほうがよりよい未来が待っている、と心の中ではなんとなくわかっているのであれば、あとは行動あるのみです。
行動してみる段階になったら、別の記事をみてください。最後にまとめてあります。
まとめ
いかがでしたか?
現状維持バイアスがないと生命維持機能的には問題にはなりますが、これがあることで成長したいという良い変化も悪と捉えられてしまいます。
現状維持バイアスを外したら、あとは行動あるのみです。
とにかく小さく行動を起こして、その行動が悪ではなく、かつ自分で心から欲するために目標設定をすることが重要です。
そして最後に、僕は日本も現状維持バイアスが強いと思っています。
なんとなく、完璧主義を求めているのではないかなと思います。
高度経済成長で発展した日本の過去の像に囚われて、いろいろしっかりこなしていきたいんだろうなぁと。
でもそうすることでどんどん周りから置いてかれています。欧米だけでなく中国にも置いてかれます。
なのに、現状維持バイアスがかかっているのでしょうか、変わろうとしない日本。
ぐるりと日本の方針を変えてくれるような人が出てくることを期待したいですね。
話がそれました笑
それでは!